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【弁護士が解説】自営業者の相続はなぜトラブルになりやすい?
【弁護士が解説】自営業者の相続はなぜトラブルになりやすい?
皆さま、こんにちは。弁護士法人かがりび綜合法律事務所の弁護士、野条健人と申します。当事務所は大阪市西区靭本町に拠点を置き、日々、様々な相続問題に向き合っています。
自営業や中小企業を営んでいらっしゃった方の相続は、現金や預貯金、不動産といった一般的な財産とは異なる、事業特有の財産が含まれるため、トラブルに発展するケースが多々あります。
「うちは家族経営だから大丈夫」と思っていても、相続を機に家族関係が破綻し、大切な事業が立ち行かなくなるという事例も少なくありません。今回は、自営業者の相続がなぜトラブルになりやすいのか、その主な理由と対策について解説します。
1. 事業用財産の評価が難しい
自営業の場合、店舗や事務所の不動産、在庫商品、機械設備、売掛債権など、事業に紐づいた様々な財産が相続の対象となります。これらの財産は、評価方法が複雑で、相続人全員が納得できる公正な価値を算出するのが困難です。
- 不動産:事業用の不動産は、事業を継がない他の相続人にとって、売却して現金にしたいという思いが強く、評価額を巡って対立が起こります。
- 在庫・機械設備:在庫や機械設備は、相続税評価額と実際の市場価値が大きく異なることがあります。
- のれん代:長年培ってきた信用や顧客基盤といった「のれん代」も、客観的な価値を算定するのが難しく、争いの火種となります。
2. 事業の継続・承継問題が絡む
自営業の相続は、単なる財産分割に留まらず、事業の継続・承継という問題が深く関わってきます。
- 後継者問題:複数の子どもがいる場合、誰が事業を継ぐのか、後継者以外の子どもにどうやって公平に財産を分けるのかといった問題が生じます。
- 経営権の分散:遺言書がない場合、事業用の財産が複数の相続人に分散してしまい、事業運営に必要な意思決定が困難になるリスクがあります。
- 代償金の支払い:事業を承継する相続人が、他の相続人に代償金を支払う場合、その金額が大きくなり、資金繰りに窮することもあります。
3. 公私混同の財産管理
家族経営の場合、事業用の財産と個人の財産が混同して管理されていることが少なくありません。
- 経費の不明瞭さ:個人的な支出を事業の経費として計上しているケースや、その逆のケースがあり、相続財産の全容が不明確になります。
- 使い込みの疑い:親の財産や会社の通帳を特定の相続人が管理している場合、他の相続人から「使い込みをしているのでは?」と疑われ、強い不信感を生むことがあります。
4. まとめ:トラブルを防ぐための3つの対策
自営業の相続トラブルを未然に防ぐためには、事前の準備が何よりも重要です。
- 事業用財産と個人財産の明確な分離 日頃から、事業の経理と個人の家計を明確に分けておくことが大切です。
- 専門家による財産評価 事業用財産の評価は、弁護士や公認会計士といった専門家と連携し、客観的な数値を算出しておくことが、公平な遺産分割への第一歩となります。
- 遺言書による明確な意思表示 最も有効な対策は、被相続人が生前に遺言書を作成し、**「事業用財産は誰に、他の財産は誰に」**と明確に意思を示しておくことです。これにより、後継者も他の相続人も、安心して事業と向き合うことができます。
自営業の相続問題は、家族の感情、事業の継続、法律が複雑に絡み合うデリケートな問題です。もし、お一人で解決できるかご不安であれば、まずは私たち専門家にご相談ください。
当事務所は、大阪の事業承継や相続問題に精通しており、皆様の不安を「かがりび」のように明るく照らし、納得のいく解決へと導くお手伝いをいたします。
皆様からのご連絡を心よりお待ちしております。

私たちは、大阪市北区(梅田)を拠点に、ご家族にとって大切な「相続」の問題を専門的に取り扱う法律事務所です。
大阪府全域、兵庫県、京都府、奈良県、和歌山県、滋賀県の皆様からご相談を承っております。
「何から始めればいいかわからない」「家族と揉めずに解決したい」といったご不安に、親身に寄り添い最適な解決策をご提案します。
初回の法律相談は無料ですので、安心してご利用いただけます。平日お忙しい方のために、事前予約制で夜間・休日相談も可能です。
相続に関するお困りごとは、ぜひ一度私たちにご相談ください。
【大阪の土地相続の難題】「評価」が揉める、分割しにくい土地の相続を円満に解決する鉄則と弁護士の役割
【大阪の土地相続の難題】「評価」が揉める、分割しにくい土地の相続を円満に解決する鉄則と弁護士の役割
はじめに:大阪で「土地」の相続に頭を悩ませる方へ
大阪で、ご家族が残された土地の相続に直面し、「どう分割すれば公平なのか」「そもそもこの土地の価値はいくらなのか」といった疑問や不安を抱えている方へ。
弁護士法人かがりび綜合法律事務所の代表弁護士、野条健人です。
相続財産の中でも、「土地」は、その立地や形状、利用状況によって価値が大きく異なり、相続トラブル(争続)の最大の原因となることが少なくありません。特に、大阪市の商業地、豊中市・吹田市の住宅地、東大阪市の工業地など、地域によって土地の評価基準や市場性が大きく異なる大阪府内では、その難易度はさらに増します。
本記事では、土地の相続で特に問題となりやすい**「評価」と「分割」**の難題に焦点を当て、紛争を回避し、依頼者様の希望通りの土地活用・財産取得を実現するための具体的な戦略を解説します。
1. 土地相続で避けて通れない2つの大きな壁
土地の相続が、預貯金や株式の相続よりもはるかに難しいのには、明確な理由があります。
🚨 壁①:**「評価方法」**の対立
土地には、相続税を計算するための路線価(または固定資産税評価額)と、市場で実際に売買される際の時価(市場価格)という、異なる複数の評価額が存在します。
遺産分割の話し合いでどの評価額を採用するかで、相続人が受け取る最終的な財産額が大きく変わるため、必ず対立が生じます。
- 時価 vs 路線価:高槻市の住宅地など、公示価格が高い土地では、時価を用いると遺産総額が増え、相続税が増加する可能性があります。しかし、現実に売却するなら時価が基準です。この基準を巡る争いは、当事者同士では解決困難です。
🚨 壁②:**「分割」**の難しさ
土地は、「現物分割(土地を物理的に分ける)」が困難な財産です。
- 現物分割のリスク:例えば、枚方市の宅地を3分割すると、一つ一つが狭くなりすぎて、建築基準法の制限を受け、土地全体の価値が下がる(「価値の著しい減殺」)可能性があります。
- 共有名義のリスク:分割を避けて複数の相続人で「共有名義」にすると、将来、売却や賃貸に出す際に共有者全員の同意が必要となり、実質的に土地が塩漬けになるリスクを抱えることになります。
2. 不動産専門の弁護士が推奨する土地分割の3つの戦略
土地を巡る紛争を回避し、公平かつ合理的な解決を目指すためには、以下の戦略を状況に応じて適切に選択し、実行する必要があります。
土地分割戦略①:代償分割の活用(特定の土地を取得したい場合)
特定の相続人(例:その土地に住み続けたい、または事業に使いたい後継者など)が土地を単独で取得し、その土地の価値に見合う金銭(代償金)を他の相続人に支払う方法です。
- メリット:土地が分散せず、将来の紛争リスクを回避できます。取得希望者の意向を最大限に尊重できます。
- 弁護士の役割:土地の適正な時価を算定し、その価格に基づいた代償金の算出と、代償金の支払い能力に応じた支払計画(一括か分割かなど)を相手方に説得力をもって交渉します。
土地分割戦略②:換価分割の提案(土地を現金化したい場合)
土地を売却し、その売却代金を相続分に応じて金銭で分配する方法です。
- メリット:最も公平で、「公平性」を重視する相続人にとって納得感が高い解決策です。
- 弁護士の役割:売却手続き自体は遺産分割協議が整ってから行うものですが、事前に信頼できる不動産業者と連携し、売却可能性や想定売却額を調停や協議の場に持ち込み、換価分割が最善であることを主張します。
土地分割戦略③:複雑な現物分割の調整
土地が広く、現物分割が可能な場合でも、土地ごとの形状、接道状況、日当たりなどによって価値が異なります。
- 弁護士の役割:一級建築士や土地家屋調査士と連携し、分割後の土地の価値が**「減殺」されないよう**、最も公平かつ有効な分割案を作成し、評価額の差額については代償金で調整する案を提示します。
3. 土地の評価で揉めたら、すぐに遺産分割調停を!
実家や不動産を巡る紛争では、多くの場合、当事者同士の話し合いでは、土地の評価額で対立し、膠着状態に陥ります。特に家族間の対立が激しい場合、感情論が先立ち、解決は望めません。
弁護士が調停を推奨する理由
「評価で揉めたら、裁判所へ」が鉄則です。遺産分割調停を申し立てることで、以下のメリットが得られます。
- 公的な評価の可能性:調停委員や裁判官の判断により、必要に応じて不動産鑑定士による鑑定が実施される可能性があります。これにより、客観的な評価額が確定し、話し合いの基準が定まります。
- 感情論の遮断:大阪市内の中心にある土地のように、高額で感情的な価値も伴う財産を巡る話し合いでも、弁護士が代理人となり、調停委員を介することで、冷静かつ法的な議論に集中できます。
- 法定相続分に基づいた公正な配分:弁護士が、土地の評価額と法定相続分に基づき、現物、代償金、または換価代金のいずれかで、依頼者様の取り分が最大になるよう戦略的に主張を展開します。
4. 大阪の土地相続の解決は、かがりび綜合法律事務所へ
弁護士法人かがりび綜合法律事務所は、土地の評価と分割という、相続弁護士の中でも最も専門性が求められる分野に強い実績を持っています。
東大阪市、堺市など、様々な用途の土地が混在する地域特性を熟知しており、お客様の土地の価値を最大限に引き出す解決策を提案します。
代表弁護士 野条健人からのメッセージ
土地は、単なる財産ではなく、ご家族の歴史が詰まった大切な資産です。
しかし、その「分割しにくい」性質がゆえに、家族を争わせてしまう現実があります。私たちは、その土地を巡る紛争を解決し、依頼者様が納得し、安心して土地を処分、あるいは次の世代へつなぐことができるよう、全力でサポートいたします。
「共有名義のリスクを避けたい」「公平な評価額を知りたい」「不利な条件でサインしたくない」— あなたの土地相続に関する不安を、私たちにお任せください。
【大阪で土地の評価・分割でお困りの方は今すぐご相談を】

私たちは、大阪市北区(梅田)を拠点に、ご家族にとって大切な「相続」の問題を専門的に取り扱う法律事務所です。
大阪府全域、兵庫県、京都府、奈良県、和歌山県、滋賀県の皆様からご相談を承っております。
「何から始めればいいかわからない」「家族と揉めずに解決したい」といったご不安に、親身に寄り添い最適な解決策をご提案します。
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【大阪の相続弁護士解説】突然の「隠し子」発覚!戸籍調査から始まる複雑な遺産分割と1,000万円の財産取得に成功した方法
はじめに:大阪で戸籍調査から思わぬ真実を知った方へ
大阪で大切なご家族を亡くされ、相続手続きを進める中で、予期せぬ事実、特に「被相続人の認知した子」や「前婚の子」の存在が戸籍調査から発覚し、大きな衝撃と不安を抱えていらっしゃる方へ。
弁護士法人かがりび綜合法律事務所の代表弁護士、野条健人です。
大阪市、吹田市、高槻市、枚方市など、どの地域でも、相続手続きの第一歩である**「戸籍謄本の収集・調査」**によって、それまで知らされていなかった相続人が判明するケースは少なくありません。
特に、新しい相続人の存在は、遺産分割協議を根本から覆し、紛争の長期化を招きかねません。
本記事では、実際に当事務所が解決に導いた事例をもとに、父の相続時に発覚した「母以外の別の女性との間の子(隠し子)」との遺産分割を、話し合いによって円満に解決し、依頼者様が1,000万円の財産取得に成功した、具体的な対応と戦略を解説します。
1. 事例紹介:突然の「隠し子」発覚と複雑化した遺産分割
📌 依頼前の状況とご依頼内容(被相続人の娘・50代女性)
ご依頼者様(50代女性)は、亡くなったお父様の相続手続きを進めるため、ご自身で戸籍謄本を取り寄せたところ、母以外の別の女性との間に子(ご依頼者様の異母兄弟)が存在することが判明しました。
突然の事態に、遺産分割がどうなるのか、その相手とどう交渉すべきか、大きな不安を抱えられ、遺産分割の全てを弊所にご依頼いただきました。
- 遺産の種類:不動産、預貯金、株
- 紛争相手:依頼者の兄弟(戸籍から発覚した異母兄弟)
📌 当事務所の対応と結果:【回収金額:1,000万円】
この事例の最大の難関は、**「感情的なわだかまり」と「初対面での交渉」**という非常にデリケートな状況をいかに乗り越えるか、という点でした。
- 慎重な連絡と交渉の場の設定:
- まず、戸籍情報から判明した当該子(異母兄弟)に対し、弁護士名義で手紙にて非常に慎重に連絡を取り、相続人として正式に認知していることを伝えました。
- 単なる手続きとしてではなく、感情的な配慮を示しつつ、円滑な解決を目指す姿勢を伝えたことで、話し合いの場を設けることに成功しました。
- 相続分「譲渡」の提案と交渉:
- 話し合いの場では、当該子の相続分(法定相続分)を正確に提示しつつ、相手側の事情や意向を丁寧にヒアリングしました。
- その上で、長期にわたる係争を避けることのメリット、そして相手の生活への配慮も含めた解決案として、「当該子の相続分を、金銭的な対価と引き換えに依頼者様に全て譲渡する」という内容で交渉を進めました。
最終結果: 粘り強く、かつ慎重に進めた交渉の結果、当該子は、自身の相続分の全てについて依頼者様に譲渡するという内容で話し合いがまとまりました。これにより、ご依頼者様は他の兄弟と併せ、1,000万円の経済的利益を確実に取得することができました。
2. 突然発覚した相続人との「話し合い」を成功させる3つの鉄則
本事例のように、戸籍調査によって初めて存在を知った相続人と円満に解決するためには、通常の遺産分割とは異なる、高度な戦略が必要です。
鉄則①:感情ではなく「法律のプロ」が最初の窓口となる
初対面の相続人、特に「隠し子」というデリケートな立場の相手に対して、相続人であるご依頼者様自身が直接連絡を取ると、感情的な対立を生みやすく、話し合いが始まる前に破綻するリスクがあります。
- 弁護士の役割:弁護士が冷静かつ中立な「法律のプロフェッショナル」として窓口となることで、相手側も「公平な手続きが始まる」と認識し、感情論ではなく法的な協議のテーブルに着きやすくなります。
鉄則②:戸籍から発覚した相続人の「法定相続分」を正確に提示する
新しい相続人が現れた場合、その人の法定相続分がいくらになるのかを正確に計算し、提示することが、交渉のスタートラインです。
特に、東大阪市の自社株や堺市の不動産など、評価が難しい財産が絡む場合、財産評価の根拠も含めて客観的に示すことが、相手の納得感につながります。
鉄則③:「相続分の譲渡」や「代償金」を戦略的に活用する
新しい相続人は、元々被相続人との交流が薄いことが多いため、「相続財産そのもの(不動産や株)」よりも**「現金」**を希望する傾向があります。
- 相続分の譲渡:当該子に金銭的な対価を渡し、その代わりにその子が持つ「相続人としての地位(権利)」を全て依頼者様に譲渡**してもらう手法は、遺産分割協議をシンプルに終結させる有効な手段です。
3. 大阪の複雑な相続問題なら、かがりび綜合法律事務所へ
弁護士法人かがりび綜合法律事務所は、「戸籍調査で発覚した新たな相続人」との交渉といった、特にデリケートで専門性が要求される案件において、多くの解決実績を持っています。
大阪市、豊中市、八尾市、門真市など、大阪府下で同様の複雑な問題に直面している皆様のために、以下の強みをもってサポートいたします。
- デリケートな案件での豊富な交渉経験:感情的な対立を避け、法的な根拠に基づき、初対面の相続人とも冷静かつ円満に合意を形成するノウハウを持っています。
- 依頼者様の財産最大化:本事例のように、1,000万円の財産取得という結果に結びつけるため、法定相続分を譲渡してもらう交渉を戦略的に行い、依頼者様の経済的利益を追求します。
まとめ:不安な戸籍調査の結果も、弁護士と共に希望に変えましょう
突然の真実に直面したとしても、不安に思う必要はありません。適切な専門家である弁護士に依頼すれば、戸籍調査の結果判明した複雑な相続問題も、早期かつ円満に解決することが可能です。
大阪で「隠し子」や「新たな相続人」との遺産分割にお困りの方は、代表弁護士の野条健人にお任せください。あなたの心と財産を守り、新たな一歩を踏み出すお手伝いをいたします。
【大阪で戸籍調査から発覚した相続問題でお困りの方は今すぐご相談を】

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【解決事例】使途不明金を巡る相続トラブル|調停で早期解決し自宅を確保
【解決事例】使途不明金を巡る相続トラブル|調停で早期解決し自宅を確保
皆さま、こんにちは。弁護士法人かがりび綜合法律事務所の弁護士、野条健人と申します。当事務所は大阪市西区靭本町を拠点に、日々、様々な相続問題に向き合っています。
相続が発生した際、特定の相続人が被相続人(亡くなった方)の通帳を管理していて、「使途不明金」が見つかることは珍しくありません。特に、親が認知症などで金銭管理が困難な状況にあった場合、この使途不明金を巡るトラブルは深刻になりがちです。
今回は、当事務所が実際に手掛けた「使途不明金」を巡る相続トラブルを、早期に遺産分割調停で解決し、ご依頼者様の希望通り自宅を確保できた事例をご紹介します。
事案の概要
ご依頼者様のお父様は、亡くなる5年前から施設に入所し、その頃から妹様がお父様の通帳を管理していました。
お父様が亡くなった後、通帳を確認したところ、毎月の施設費以外にも、使途が不明な多額の現金が引き出されていることが判明しました。認知症で寝たきりのお父様が、妹様にお金を贈与したとは考えにくく、ご依頼者様は妹様による使い込みを疑っていました。
当事務所の対応
ご依頼者様は、できるだけ早く問題を解決し、お父様名義の自宅を相続したいと強く希望されていました。
そこで、まず弁護士が代理人として、妹様へお金の使い道について回答を求める連絡書を送付しました。しかし、妹様からの返答がなかったため、このまま話し合いを続けても進展は難しいと判断。ご依頼者様の早期解決のご希望に沿うため、速やかに家庭裁判所へ遺産分割調停を申し立てることにしました。
調停が始まると、相手方である妹様も弁護士を立て、調停の場で双方の主張を整理して話し合うことになりました。
解決までの道のり
調停では、当事務所が、使途不明金が被相続人のためではなく、妹様の個人的な目的のために使われた可能性が高いことを、客観的な証拠に基づいて主張しました。
- お父様の健康状態や、施設での生活状況を具体的に示し、多額の現金が必要なかったことを主張
- 施設費以外の支出に正当な理由がないことを指摘
その結果、調停の場で、ご依頼者様が自宅を単独で取得すること、そして妹様が引き出した預金の一部を、ご依頼者様に支払うことで合意が成立し、無事に和解となりました。ご依頼者様は、ご希望通り自宅を相続することができ、納得のいく形で問題を解決することができました。
この事例から学ぶべきこと
亡くなった方の通帳を管理していた相続人による使途不明金は、「使い込み」なのか「贈与」なのかを巡って争いになりがちです。この事例から、以下の重要な教訓が得られます。
- 早期の弁護士介入が有効 当事者同士での話し合いでは、感情的な対立が深まり、問題が長期化するリスクがあります。早期に弁護士が介入し、客観的な事実に基づいて冷静に交渉を進めることが、早期解決への鍵となります。
- 調停は「話の通じない相手」に有効な手段 相手方が話し合いに応じない場合や、主張が食い違う場合は、家庭裁判所の調停を利用するのが有効です。調停委員という第三者が間に入ることで、公平な立場で話し合いを進めることができます。
- 使途不明金の立証には専門家の力が必要 使途不明金の返還を求めるには、その金額や引き出しの回数、被相続人の健康状態など、様々な要素を考慮して法的に主張する必要があります。判断に迷った場合は、お早めに弁護士に相談し、適切な対応をとることが大切です。
当事務所は、大阪の相続問題に精通しており、皆様の不安な気持ちに寄り添いながら、最適な解決策をご提案します。もし同様のお悩みを抱えていらっしゃる場合は、お一人で悩まずに、ぜひ一度、私たち弁護士にご相談ください。
弁護士法人かがりび綜合法律事務所
- 所在地: 〒550-0004 大阪府大阪市西区靭本町1-4-17 ACN信濃橋ビル2階
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弁護士が解説】大阪でよくある不動産相続トラブルとその解決策
弁護士が解説】大阪でよくある不動産相続トラブルとその解決策
皆さま、こんにちは。弁護士法人かがりび綜合法律事務所の弁護士、野条健人と申します。当事務所は大阪市に根ざし、地域の皆様の様々な法律問題に取り組んでまいりました。今回は、特にご相談の多い「相続における不動産トラブル」に焦点を当て、その具体的な事例と解決策についてお話ししたいと思います。
大阪は地価が高く、被相続人が不動産を所有しているケースが非常に多いです。そのため、不動産が相続財産の大部分を占め、結果として相続トラブルに発展するケースが少なくありません。「うちは大丈夫」と思っていても、不動産が絡む相続は複雑になりがちです。この記事が、皆様の相続への備えの一助となれば幸いです。
こんなときどうする?不動産相続のよくあるトラブル事例
皆様からご相談いただく不動産相続のトラブルは、多岐にわたります。ここでは、特に頻繁に起こる3つのカテゴリーに分けて解説します。
1. 遺産分割に関する対立
- 「誰が相続するか」で揉める: 被相続人の自宅や収益物件など、特定の相続人が「自分が住むから」「自分が管理してきたから」と独り占めを主張し、他の相続人が納得しないケースです。また、誰も不動産を相続したがらず、押し付け合いになることもあります。
- 不動産の評価額で意見が合わない: 不動産の価値をどのように評価するかで意見が対立することがあります。相続人の一人が提示した評価額が不当に低いと感じたり、不動産鑑定士の評価に納得できなかったりする場合に起こります。
- 「分け方」で対立する: 不動産を「現物分割(そのままの形で分ける)」、「換価分割(売却して現金を分ける)」、「代償分割(不動産を相続した人が他の相続人に代償金を払う)」のどの方法で分割するかで意見が分かれることがあります。
2. 金銭に関するトラブル
- 相続税や税金の負担: 資産価値の高い不動産を相続した場合、高額な相続税が発生し、支払いが困難になることがあります。特に、不動産以外の現金資産が少ない場合には、相続税の納税資金をどう捻出するかが大きな問題となります。
- 代償金の支払い: 不動産を単独で相続する代わりに、他の相続人へ支払うべき代償金を支払うことができない、または約束された代償金が支払われず、トラブルに発展するケースです。
- 固定資産税や維持費の負担: 不動産を相続人全員の共有名義で相続した場合、固定資産税や修繕費用といった維持管理費を誰がどれだけ負担するかで意見が食い違うことがあります。
3. 不動産の管理・処分に関するトラブル
- 空き家の管理・放置: 相続した不動産が空き家になったまま放置され、その管理や修繕費用を巡って相続人同士が揉めることがあります。特に、遠方に住んでいる相続人がいる場合、管理の負担が特定の相続人に集中しがちです。
- 名義変更の放置: 遺産分割協議がまとまらないまま、または手続きの煩雑さから相続登記(名義変更)が放置されることがあります。これにより、不動産を売却したり活用したりすることができず、共有状態が長く続くことになります。
- 活用方法の対立: 「不動産を売却して現金にしたい」と考える相続人と、「思い出の家だから残しておきたい」「賃貸として活用したい」と考える相続人とで、意見が対立し、不動産の処分や活用が進まないケースです。
弁護士が教える!不動産相続トラブルを解決するための2つのポイント
これらのトラブルは、決して他人事ではありません。しかし、事前に適切な対策を講じることで、そのリスクを大きく減らすことができます。
ポイント1:被相続人が元気なうちに「遺言書」を作成する
不動産をめぐる争いを未然に防ぐ最も有効な手段は、被相続人が生前に遺言書を作成することです。
- 遺言書で不動産の帰属先を明確にする: 「この不動産は長男に相続させる」といったように、誰がどの不動産を相続するのかを明確に指定することで、相続人間の対立を防ぐことができます。
- 公正証書遺言を活用する: 遺言書は、形式に不備があると無効になってしまう可能性があります。公証人が関与して作成する公正証書遺言は、法的な有効性が高く、内容も明確であるため、最も安全な方法と言えます。
当事務所では、被相続人の方の想いを丁寧にヒアリングし、法的に完璧な遺言書作成をサポートします。
ポイント2:トラブルが発生したら「弁護士」に相談する
残念ながら、遺言書がない、または遺言書があってもトラブルに発展してしまった場合は、早急に専門家である弁護士に相談することが重要です。
- 公平な立場で話し合いを促す: 弁護士が第三者として間に入ることで、感情的な対立を避け、法律に基づいた冷静な話し合いを進めることができます。
- 不動産の適正な評価: 弁護士は、不動産鑑定士と連携するなどして、不動産の適正な評価額を算出し、相続人全員が納得できる解決策を提案します。
- 裁判手続きのサポート: 遺産分割調停や審判など、裁判所の手続きが必要になった場合でも、弁護士が全面的にサポートし、皆様の権利を守ります。
特に、大阪の不動産事情に精通した弁護士に相談することで、より現実的で適切なアドバイスを受けることができます。
弁護士法人かがりび綜合法律事務所へご相談ください
「不動産相続で何をすればいいのか分からない」「家族で話し合いがまとまらない」といったお悩みをお持ちではありませんか?
当事務所は、大阪市に拠点を置き、大阪の地域特性を熟知した上で、お客様一人ひとりの状況に寄り添ったリーガルサービスを提供しています。相続問題は、お金だけでなく、家族関係にも深く関わるデリケートな問題です。お一人で悩まず、まずは私たち弁護士にご相談ください。皆様の不安を「かがりび」のように明るく照らし、円満な解決へと導くお手伝いをいたします。
初回のご相談は無料です。ご予約いただければ、土日祝のご相談も承ります。
弁護士法人かがりび綜合法律事務所

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【お客様の声】母の遺産相続トラブルから弟の相続放棄まで|6年にわたる安心のサポート
【お客様の声】母の遺産相続トラブルから弟の相続放棄まで|6年にわたる安心のサポート
皆さま、こんにちは。弁護士法人かがりび綜合法律事務所の代表弁護士、野条健人と申します。当事務所は、大阪市西区靭本町に拠点を置き、地域の皆さまの相続問題に日々向き合っております。
相続は、時に家族間の感情的な対立を生み、解決が難航することがあります。私たちは、法律の専門家として、ご依頼者さまの心に寄り添い、納得のいく解決を目指すことを大切にしています。今回は、2025年7月に解決した事例を、ご依頼者さまからの温かいお言葉と共に、ご紹介させていただきます。
ご依頼までの経緯
6年前、ご依頼者さまのお母さまが亡くなられ、遺産相続が発生しました。しかし、遺産分割を巡って弟さまとの間でトラブルになり、話し合いが進まない状況でした。さらに、弟さまに多額の借金があったため、亡くなったお母さまがその借金の保証人になっていないかなど、様々な不安を抱えながら、当事務所にご相談にいらっしゃいました。
お話を伺う中で、ご依頼者さまは、単に法律的な手続きを求めているだけでなく、家族間のデリケートな問題にどう向き合っていくか、という点にも深く悩んでいらっしゃることが分かりました。私たちは、ご依頼者さまのご不安に寄り添い、親身になってお話を伺うことをお約束しました。
当事務所の対応
私たちは、まずご依頼者さまの代理人として、以下の2つの柱で対応を進めました。
1. 徹底した事実調査と公正な遺産分割協議書の作成
- 財産調査:お母さまの遺産を正確に把握するため、預貯金や不動産だけでなく、弟さまの借金がお母さまの連帯保証になっていないかなど、潜在的なリスクについても徹底的に調査しました。
- 遺産分割協議のサポート:弟さまとの話し合いは感情的になりがちでしたので、当職が間に入ることで、冷静に法律に基づいた議論ができるように努めました。ご依頼者さまのお気持ちを汲み取りながらも、弟さまの主張にも耳を傾け、穏やかでありながら、きっぱりとけじめをつける対応を心がけました。
これらの対応により、家族間の感情的な溝を埋めつつ、公平で納得のいく遺産分割協議書を作成することができました。ご依頼者さまは「家族のように親身にお話を聞いてくださる一方で、弟に対しては穏やかでありながら、きっぱりとけじめをつけた対応をしてくださり、非常に安心できました」と仰ってくださいました。
2. 6年後の再依頼と相続放棄の手続き
そして、2025年7月、ご依頼者さまから再びご連絡をいただきました。遺産相続で揉めた弟さまが、多額の借金を残したまま亡くなったとのことでした。
ご依頼者さまは、弟さまの借金を背負うことを避けるため、相続放棄を希望されていました。6年前の遺産相続の際にご信頼いただいたおかげで、「今回も、他の方に依頼するという選択肢は思い浮かびませんでした」と仰っていただき、私たちは再びご依頼をお引き受けすることになりました。
当職は、お父さまやご依頼者さまが弟さまの借金の保証人になっていないかなど、複雑な関係を再度調査し、迅速に相続放棄の手続きを進めました。これにより、ご依頼者さまは弟さまの借金を背負うことなく、安心した生活を送れるようになりました。
ご依頼者さまは「野条さんは、弁護士としての技量だけでなく、すべてお話ししてお任せしようと思わせる懐の深さ、人間的なあたたかみを併せ持たれた、信頼できる弁護士だと思います」とのお言葉をくださいました。
弁護士としての想い
相続問題は、ご依頼者さまにとって一生に一度あるかないかの大きな出来事です。そこに家族間の対立や複雑な法律が絡むと、精神的な負担は計り知れません。私たちは、単に法的な手続きを代行するだけでなく、ご依頼者さまの心に寄り添い、不安な気持ちを和らげることを最も大切な使命と考えています。
今回のご依頼者さまとのご縁は、6年前に始まりました。一度ご依頼いただいた方が、再び私たちを頼ってくださることは、弁護士としてこれ以上ない喜びであり、何よりも私たちの仕事の励みになります。
大阪で相続問題にお悩みの方は、決して一人で抱え込まないでください。どのようなお悩みでも、まずは私たちにお話しください。皆さまの不安を「かがりび」のように明るく照らし、納得のいく解決へと導くお手伝いをいたします。
皆様からのご相談を心よりお待ちしております。

私たちは、大阪市北区(梅田)を拠点に、ご家族にとって大切な「相続」の問題を専門的に取り扱う法律事務所です。
大阪府全域、兵庫県、京都府、奈良県、和歌山県、滋賀県の皆様からご相談を承っております。
「何から始めればいいかわからない」「家族と揉めずに解決したい」といったご不安に、親身に寄り添い最適な解決策をご提案します。
初回の法律相談は無料ですので、安心してご利用いただけます。平日お忙しい方のために、事前予約制で夜間・休日相談も可能です。
相続に関するお困りごとは、ぜひ一度私たちにご相談ください。
弁護士に相談する勇気|お客様の声に寄せて
弁護士に相談する勇気|お客様の声に寄せて
皆さま、こんにちは。弁護士法人かがりび綜合法律事務所の代表弁護士、野条健人と申します。当事務所は、大阪市西区靭本町に拠点を置き、日々、様々な法律問題と向き合っております。
弁護士に相談することに、**「敷居が高い」「何を話せばいいかわからない」「怒られるのでは」**といった不安を感じる方は少なくありません。しかし、私たちは、ご依頼者さまが抱える悩みや不安を「かがりび」のように明るく照らし、解決への一歩を踏み出すお手伝いをしたいと願っています。
先日、相続問題や男女問題で悩まれていたご依頼者さまから、温かいお言葉をいただきました。
「野条先生に相談して心が軽になりました。思い切って相談しがいがありました。敷居が低くて話しやすく、解決どころを示してくれることはすごくありがたいです。弁護士さんに相談するのはなかなか気持ち大変でしたが、心が穏やかになりました。今後どういう問題になるか悩ましいところがありますが、この先生に相談して解決していきたいと思います。お困りがあればまた電話してみます。」
このお言葉は、私たちが最も大切にしている理念が、ご依頼者さまに伝わった証であり、弁護士としてこれ以上ない喜びです。
1. 弁護士に相談する「気持ちの大変さ」
ご依頼者さまが仰るように、弁護士に相談することは、とても勇気のいることです。ご自身のプライベートな問題を、見知らぬ他人に話すことへの抵抗、そして「こんなことを相談していいのか」という迷い。こうした気持ちを乗り越えて、一歩踏み出してくださったことに、心から感謝しております。
私たちは、ご依頼者さまの勇気に報いるため、どんなお悩みでも、決して否定することなく、お気持ちに寄り添うことを第一に考えています。お電話一本でも、初回相談だけでも構いません。あなたが抱えている「気持ちの大変さ」を、まずは私たちにお聞かせください。
2. 「敷居の低さ」と「解決への道筋」
法律相談は、難しい言葉が飛び交い、話が通じにくいと感じる方もいらっしゃいます。しかし、私たちは、ご依頼者さまが抱える問題を、ご自身の言葉で語り、私たちがそれを正確に理解することからすべてが始まると考えています。
当事務所は、専門用語を避け、分かりやすい言葉で、問題の核心と解決への道筋を明確にお伝えすることを徹底しています。
- 何が問題なのか?
- どのような法的手段があるのか?
- どのようなリスクや費用がかかるのか?
これらの点を丁寧にご説明することで、「どうすればいいか分からない」という不安を「よし、やってみよう」という前向きな気持ちに変えていきたいと考えています。
3. 「心が穏やかになる」法律相談を目指して
法律問題は、ご依頼者さまの心に大きな負担をかけます。しかし、私たちは、法律相談を終えたときに、ご依頼者さまの心が少しでも穏やかになり、未来への希望を持てるような時間にしたいと願っています。
今回のケースでは、ご依頼者さまが過去に経験された男女問題や相続問題、そして今後の不安についても、じっくりとお話をお伺いしました。その結果、「今後もこの先生に相談して解決していきたい」というお言葉をいただくことができました。
私たちは、一度きりのご縁ではなく、ご依頼者さまの人生の**「かかりつけ弁護士」**として、長期的な信頼関係を築いていきたいと心から願っています。
大阪で法律問題にお困りの方は、どうかお一人で悩みを抱え込まないでください。まずは、お電話かメールで、あなたが抱えているお悩みをお聞かせください。
皆様からのご連絡を心よりお待ちしております。

私たちは、大阪市北区(梅田)を拠点に、ご家族にとって大切な「相続」の問題を専門的に取り扱う法律事務所です。
大阪府全域、兵庫県、京都府、奈良県、和歌山県、滋賀県の皆様からご相談を承っております。
「何から始めればいいかわからない」「家族と揉めずに解決したい」といったご不安に、親身に寄り添い最適な解決策をご提案します。
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【弁護士が解説】特別受益と生命保険|相続における注意点
皆さま、こんにちは。弁護士法人かがりび綜合法律事務所の弁護士、野条健人と申します。当事務所は大阪で、多くの相続案件を扱ってまいりました。
今回は、相続においてしばしば論点となる「特別受益」と「生命保険金」の関係について、よくあるご質問にお答えしながら解説します。
「特定の兄弟だけが多額の生前贈与を受けているのに、なぜ生命保険金だけは遺産に含めないの?」といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。生命保険金は、一見すると被相続人の財産のように思えますが、法律上は少し異なる扱いを受けます。この記事が、皆さまの疑問解消の一助となれば幸いです。
1. 特別受益とは?
まず、「特別受益」について簡単に説明します。
特別受益とは、共同相続人の中に、被相続人から生前贈与や遺贈によって、特別な利益を受けていた者がいる場合に、その利益を相続財産に持ち戻して(加算して)相続分を計算する制度です。
たとえば、被相続人から生前に不動産を贈与されていたり、大学の学費や結婚資金など、通常よりも多額の援助を受けていたりする場合がこれに該当します。この制度があることで、相続人全員の公平な遺産分割を目指すことができます。
2. 生命保険金は「特別受益」にあたるのか?
結論から申し上げますと、原則として、生命保険金は特別受益にはあたりません。
なぜなら、生命保険金は、民法で定められている遺産相続の対象となる「相続財産」ではないからです。
生命保険契約は、保険契約者と保険会社の間で交わされる契約であり、保険金は、被保険者(亡くなった方)の死亡によって、指定された保険金受取人(通常は相続人)が直接、保険会社から受け取る固有の財産とされています。これは、被相続人の財産が相続人に受け継がれる「相続」とは異なる仕組みなのです。
そのため、被相続人が亡くなった時点で相続財産目録を作成する際にも、生命保険金は原則として記載しません。
3. 例外:特別受益に「準ずる」とみなされる場合
原則は特別受益ではない生命保険金ですが、例外的に、**「特別受益に準ずる」**と判断されるケースがあります。これは、相続人全員の間の公平性を著しく害する場合に、裁判所の判断によって認められることがあります。
具体的には、以下のような事情が総合的に考慮されます。
- 保険金の額が、相続財産全体に比べて著しく高額であること
- 例:相続財産が1,000万円しかないのに、特定の相続人が保険金として8,000万円を受け取った場合
- 特定の相続人だけが多額の保険金を受け取っており、他の相続人が全く受け取っていない、または極めて少額であること
- 相続人全体の生活状況や、被相続人との関係など、個別の事情
これらの要素を総合的に判断し、あまりにも不公平であると認められる場合に限り、生命保険金も特別受益に含めて計算される可能性があります。ただし、どのような場合に特別受益に準ずると判断されるかは非常に専門的な判断が必要であり、過去の判例でも個々のケースによって判断が分かれています。
4. トラブルを避けるためのポイント
生命保険金が原因で相続トラブルに発展しないためには、以下の点を考慮しておくことが大切です。
1. 生命保険金の額と他の財産とのバランスを考える
生命保険は、被相続人の想いを反映できる有効な財産形成手段ですが、特定の相続人に過度に偏った金額を設定すると、後々のトラブルの原因になりかねません。特に、相続財産の大半が生命保険金となるような場合は注意が必要です。
2. 遺言書で意思を明確にする
被相続人が生前に、なぜ特定の相続人を保険金受取人に指定したのか、他の相続人にはどうしてほしいのかを遺言書に明記しておくことで、争いを未然に防ぐことができます。
3. 専門家である弁護士に相談する
生命保険金が特別受益に準ずるかどうかの判断は、非常に難解です。もし、兄弟間で受け取った保険金の額に納得がいかない、公平ではないと感じる場合は、一人で悩まずに弁護士にご相談ください。弁護士は、法律に基づいた客観的な視点から、個別の事情を丁寧に分析し、適切な解決策をご提案します。
お悩みなら、弁護士法人かがりび綜合法律事務所へご相談ください
「兄弟だけが多額の生命保険金を受け取ったけど、これは不公平なのでは?」「遺産分割でどう主張すればいいか分からない」といったお悩みを抱えていらっしゃる方は、ぜひ一度、当事務所にご相談ください。
当事務所は、大阪の相続問題に精通した弁護士が、皆さまのお悩みに寄り添い、公正な解決を目指してまいります。
初回のご相談は無料です。お一人で悩まず、まずは私たち弁護士にご相談ください。皆様の不安を「かがりび」のように明るく照らし、解決への道筋を共に探してまいります。
弁護士法人かがりび綜合法律事務所

私たちは、大阪市北区(梅田)を拠点に、ご家族にとって大切な「相続」の問題を専門的に取り扱う法律事務所です。
大阪府全域、兵庫県、京都府、奈良県、和歌山県、滋賀県の皆様からご相談を承っております。
「何から始めればいいかわからない」「家族と揉めずに解決したい」といったご不安に、親身に寄り添い最適な解決策をご提案します。
初回の法律相談は無料ですので、安心してご利用いただけます。平日お忙しい方のために、事前予約制で夜間・休日相談も可能です。
相続に関するお困りごとは、ぜひ一度私たちにご相談ください。
【解決事例】遺産使い込みの誤解を解く|客観的証拠で公正な遺産分割を実現した事例
【解決事例】遺産使い込みの誤解を解く|客観的証拠で公正な遺産分割を実現した事例
皆さま、こんにちは。弁護士法人かがりび綜合法律事務所の弁護士、野条健人と申します。当事務所は大阪市西区靭本町に拠点を置き、日々、様々な相続問題に向き合っています。
相続において、被相続人と同居していた相続人が「遺産を使い込んだ」と疑われるケースは少なくありません。しかし、その多くは、故人の生活費や医療費など、正当な理由による支出です。今回は、実際に当事務所が扱った、このような**「使い込みの誤解」を解き、公正な遺産分割を実現した事例**をご紹介します。
事案の概要
ご依頼者様は、お父様が亡くなった後、遺産分割協議を進めていましたが、相手方である他の相続人から「お父様の遺産を使い込んだ」と強く疑われていました。
ご依頼者様はお父様と同居しており、お父様の生活費や医療費、老人ホームの施設費などを管理していたため、他の相続人から不自然な出金があったと指摘されていました。しかし、ご依頼者様は「使い込みなどしていない」と主張されていました。
当事務所の対応
ご依頼者様の主張が正しいことを証明するため、当職は以下の対応を行いました。
- 長期にわたる出金履歴の徹底調査 まず、ご依頼者様からお父様の預金通帳をお預かりし、お父様の生前の長期間にわたるすべての出金履歴を詳細に確認しました。
- 客観的な裏付け証拠の収集と整理 相手方から指摘されるであろう不自然な出金について、そのすべてに正当な理由があることを証明するため、客観的な資料の収集と整理を行いました。
- 老人ホームの施設費: 施設からの請求書や領収書などを集め、出金日と金額が一致することを証明しました。
- 医療費: 病院からの請求書や領収書、薬局のレシートなどを集め、治療費や薬代として支払われたことを証明しました。
- 生活費: 日々の食費や日用品の購入費用など、詳細な支出内容について、可能な限りレシートや領収書を基に説明資料を作成しました。
解決までの道のり
これらの詳細な裏付け証拠と事情説明を準備し、相手方との交渉に臨みました。
当初、相手方は強く疑念を抱いていましたが、当職が提示した客観的な資料と論理的な説明によって、次第にその疑念は解消されていきました。
その結果、大半の出金については、お父様の生活に必要な正当な支出であることを認めてもらうことができ、無事に遺産分割の合意をすることができました。
この事例から学ぶべきこと
この事例は、「同居している」というだけで「遺産を使い込んだ」と疑われてしまうリスクがあることを示しています。もし、あなたが被相続人の介護や財産管理を行っていた場合、以下の点を事前に意識しておくことが大切です。
- 日頃から支出の記録を残す 現金で支払った場合でも、何にいくら使ったか、レシートや領収書を保管しておくことが重要です。
- 他の相続人との情報共有 定期的に預金通帳のコピーを渡すなど、日頃から財産管理の状況を共有することで、不信感の芽を摘むことができます。
- 専門家への相談をためらわない もし、あなたが使い込みを疑われ、話し合いが感情的になってしまった場合は、一人で抱え込まずに、早期に弁護士にご相談ください。弁護士は、公平な第三者として、客観的な証拠に基づいた冷静な交渉をサポートします。
当事務所は、大阪の相続問題に精通しており、ご依頼者様の不安な気持ちに寄り添いながら、最適な解決策をご提案します。
皆様の不安を「かがりび」のように明るく照らし、納得のいく解決へと導くお手伝いをいたします。
弁護士法人かがりび綜合法律事務所
- 所在地: 〒550-0004 大阪府大阪市西区靭本町1-4-17 ACN信濃橋ビル2階
- 電話番号: 06-6479-3766
- 受付時間: 平日 9:00~20:00、土日祝 9:00~19:00
皆様からのご連絡を心よりお待ちしております。

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【解決事例】遺産使い込み|兄の独断を正し、1200万円の公正な分配を実現
【解決事例】遺産使い込み|兄の独断を正し、1200万円の公正な分配を実現
皆さま、こんにちは。弁護士法人かがりび綜合法律事務所の弁護士、野条健人と申します。当事務所は大阪市西区靭本町を拠点に、日々、様々な相続問題に向き合っています。
相続トラブルの中でも、特に深刻なのが「遺産の使い込み」です。被相続人(亡くなった方)の財産を、特定の相続人が勝手に私的な用途に使ってしまうと、他の相続人は「なぜ自分だけが損をしなければならないのか」と不公平感を抱き、激しい対立に発展することがあります。
今回は、当事務所が実際に手掛けた事例の中から、兄による遺産の使い込みを正し、1200万円もの財産を公正に分配した解決事例をご紹介します。
事案の概要
ご依頼者様は60代の専業主婦の方で、お父様の遺産相続についてご相談にいらっしゃいました。
お父様の財産管理は、ご依頼者様の兄が担当していました。しかし、お父様の死後、財産の内訳を確認したところ、兄が被相続人であるお父様のお金を私的に使い込んでいたことが判明しました。ご依頼者様は、兄の独断によって、公正な遺産分割が行われないのではないかと強い不安を抱いていました。
当事務所の対応
ご依頼者様のご希望は、使い込まれた財産を取り戻し、すべての相続財産を適正に分配することでした。
当職は、まずご依頼者様からお父様の財産に関するすべての情報を丁寧にヒアリングしました。そして、兄が管理していた財産について、詳細な評価と調査に着手しました。
- 遺産の全容を正確に把握 兄が管理していた現金や預貯金の口座をすべて特定し、取引履歴を徹底的に精査しました。
- 使い込みの事実を特定 取引履歴の中から、お父様のために使われたとは考えにくい、使途不明な支出を一つひとつ特定していきました。これにより、兄による遺産の使い込みの事実が明確になりました。
- 法的根拠に基づく交渉 集めた証拠を基に、兄に対して使い込みの事実を指摘し、法律に基づいた公正な遺産分割を求めました。当職が代理人として交渉することで、感情的な対立を避け、冷静な話し合いを進めることができました。
解決までの道のり
兄は、当初は使い込みの事実を否定していましたが、当職が提示した客観的な証拠を前に、最終的には使い込みを認めざるを得ない状況となりました。
交渉の結果、兄は使い込んだ遺産を補填することに合意。結果として、総額1200万円もの財産を遺産に加算し、ご依頼者様との間で公正な遺産分割を達成することができました。ご依頼者様は、ご自身の正当な権利が守られたことに大変ご満足されました。
この事例から学ぶべきこと
遺産の使い込みは、大切な家族間の信頼を大きく損なう問題です。この事例は、泣き寝入りせずに、専門家の力を借りて正当な権利を主張することの重要性を示しています。
もし、あなたも「家族に遺産を使い込まれているかもしれない」と不安に感じているなら、まずは以下のことを検討してみてください。
- 専門家への早期相談: 遺産の使い込みは、証拠の収集が不可欠です。時間とともに証拠が失われるリスクがあるため、早期に弁護士に相談することが非常に重要です。
- 客観的な証拠収集: 弁護士は、銀行口座の履歴調査など、法的根拠に基づいた証拠収集をサポートします。
当事務所は、大阪の相続問題に精通しており、ご依頼者様の不安な気持ちに寄り添いながら、最適な解決策をご提案します。皆様の不安を「かがりび」のように明るく照らし、納得のいく解決へと導くお手伝いをいたします。
弁護士法人かがりび綜合法律事務所
- 所在地: 〒550-0004 大阪府大阪市西区靭本町1-4-17 ACN信濃橋ビル2階
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- 受付時間: 平日 9:00~20:00、土日祝 9:00~19:00
皆様からのご連絡を心よりお待ちしております。

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大阪府全域、兵庫県、京都府、奈良県、和歌山県、滋賀県の皆様からご相談を承っております。
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