【弁護士が解説】こんなときどうする?大阪の相続トラブルとその解決策
皆さま、こんにちは。弁護士法人かがりび綜合法律事務所の弁護士、野条健人と申します。当事務所は大阪市中央区、北浜の地に根差して、地域の皆様の様々な法律問題に取り組んでまいりました。このブログでは、私がこれまでに扱ってきた多くの相続案件の中から、特に大阪でよくご相談いただく相続トラブルと、その解決策についてお話ししたいと思います。
相続は、誰にとっても身近な問題でありながら、いざ直面すると予期せぬトラブルに巻き込まれるケースが少なくありません。「うちは大丈夫」と思っていても、感情的なもつれや法律の知識不足から、思わぬ争いになってしまうことがあります。この記事が、皆さまの相続への備えの一助となれば幸いです。
大阪でよくある相続トラブル事例
1. 不動産をめぐる争い
大阪は全国でも有数の大都市であり、地価の高い地域が数多く存在します。そのため、被相続人が所有していた不動産、特に自宅や収益物件が相続財産の大部分を占めるケースが非常に多いです。この場合、相続人同士で「誰が不動産を相続するのか」「売却して現金を分けるのか」といった点で意見が対立し、トラブルに発展することがよくあります。
例えば、
- 長男が「家を継ぐから」と主張して、他の相続人が納得しないケース
- 特定の相続人が被相続人の生前に不動産の名義変更をしていたケース
- 共有名義の不動産をめぐり、管理や売却の方針で揉めるケース
などが挙げられます。
2. 寄与分・特別受益をめぐる争い
「寄与分」とは、被相続人の財産の維持または増加に特別に貢献した相続人がいる場合に、その貢献度に応じて相続分が増加する制度です。また、「特別受益」とは、特定の相続人が被相続人から生前贈与や遺贈を受けていた場合に、その分を考慮して相続分を計算する制度です。
大阪では、親の事業を手伝っていた子どもや、親の介護を献身的に行っていた子どもが、他の兄弟姉妹に対して「自分こそが財産を多くもらうべきだ」と主張し、トラブルになることがあります。しかし、寄与分や特別受益は客観的な証明が難しく、主張する側と反論する側で激しく対立する傾向にあります。
3. 遺言書の有効性をめぐる争い
被相続人が遺言書を作成していても、それが必ずしもトラブルを防ぐとは限りません。特に、自筆証書遺言の場合、形式不備や筆跡が被相続人のものではないと疑われ、無効を主張されることがあります。
- 遺言書が偽造されたと主張されるケース
- 遺言書の内容が特定の相続人に不公平に有利で、他の相続人が納得しないケース
- 遺言書に記載されていない財産があり、その分配方法で揉めるケース
このようなトラブルは、遺言書があったからこそ起こることもあります。有効な遺言書を作成することはもちろん重要ですが、それに加えて、相続人全員が納得できるような配慮や、将来的な争いを想定した内容にすることが大切です。
弁護士が教える!相続トラブルを避けるための3つのポイント
相続トラブルは、決して他人事ではありません。しかし、事前に適切な準備をすることで、そのリスクを大きく減らすことができます。ここでは、弁護士の視点から、相続トラブルを避けるための3つの重要なポイントをお伝えします。
ポイント1:早めの専門家への相談
「まだ元気だから」「まだ先の話だから」と相続のことを後回しにしていませんか?相続は、被相続人が亡くなってから始まるものではありません。生前の対策こそが、円満な相続の鍵を握ります。
遺言書の作成、相続税対策、遺産分割の方針決定など、専門的な知識が必要な場面は多岐にわたります。早めに弁護士や税理士といった専門家に相談し、ご自身の財産状況を正確に把握した上で、最適な対策を立てることが重要です。特に、大阪は相続税の評価が複雑な不動産が多い地域です。不動産に強い弁護士に相談することで、より適切なアドバイスを受けることができます。
ポイント2:公正な遺言書の作成
遺言書は、被相続人の意思を明確にし、相続人間の争いを防ぐための最も有効な手段です。しかし、形式に不備があったり、内容が曖昧だったりすると、かえってトラブルの原因になりかねません。
公正証書遺言は、公証人が関与して作成するため、形式不備の心配がなく、最も安全で確実な遺言書といえます。当事務所では、公正証書遺言の作成サポートも積極的に行っております。被相続人の想いを形にするため、きめ細かなヒアリングを行い、法的にも完璧な遺言書を作成するお手伝いをいたします。
ポイント3:相続人全員での話し合い
相続が発生した後、遺産分割協議は相続人全員で行う必要があります。この話し合いがこじれてしまうと、時間と労力がかかるだけでなく、家族関係に深い亀裂が入ってしまうこともあります。
遺産分割協議をスムーズに進めるためには、弁護士が第三者として間に入り、冷静な話し合いを促すことが有効です。弁護士は、法律に基づいた公平な視点から、各相続人の主張を整理し、客観的な事実に基づいて解決策を提示します。また、感情的な対立が激しい場合でも、直接交渉を代行することで、相続人同士の直接的な衝突を避けることができます。
弁護士法人かがりび綜合法律事務所が選ばれる理由
当事務所は、大阪市中央区北浜に拠点を置き、大阪の地域の皆様に寄り添ったリーガルサービスを提供しています。
1. 大阪の地域特性を熟知
大阪の相続案件を数多く手掛けてきた経験から、大阪特有の不動産事情や家族構成、文化的な背景を理解した上で、最適な解決策をご提案します。
2. 丁寧なヒアリングと親身な対応
相続は、お金の問題だけでなく、故人への想いや家族の歴史が絡む複雑な問題です。当事務所では、お客様一人ひとりの状況にじっくりと耳を傾け、心の負担を少しでも和らげられるよう、親身に対応することを心がけています。
3. 豊富な実績と専門的な知識
相続、遺言、家族信託など、相続に関するあらゆる問題に対応できる豊富な実績と専門的な知識を有しています。複雑な案件や、他の事務所で解決できなかった案件でも、まずは一度ご相談ください。
「こんなこと相談していいのかな?」と思うような小さな悩みでも構いません。初回のご相談は無料です。お一人で悩まず、まずは私たち弁護士にご相談ください。皆様の不安を「かがりび」のように明るく照らし、解決への道筋を共に探してまいります。